開幕目前! 「ミラノ・コルティナ2026」冬季オリンピックがいよいよ始まる

ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックの開幕まで、1か月を切りました。

4年に一度の冬の祭典。スキーやスケート、スノーボードなど、寒さを吹き飛ばすような熱戦が世界中を魅了します。

今回の舞台はイタリア北部。

ファッションの都ミラノとドロミテの山々に抱かれたリゾート地コルティナ・ダンペッツォという、少し意外で、でもどこかワクワクする組み合わせです。

この記事では、開催地の魅力から注目競技・日本人選手、そして記憶に新しい冬季オリンピックを紹介していきます。

目次

都市型×山岳型、二つの顔を持つミラノ・コルティナ2026

ミラノ・コルティナ2026の最大の特徴は、複数都市にまたがる分散開催です。

開会式が行われるミラノは、イタリア北部に位置する大都市。

ファッション、デザイン、経済の中心地として知られ、冬季オリンピックとしては珍しい「都市型会場」が多く使われます。スピードスケートやアイスホッケーなど、屋内競技との相性も抜群です。

一方、アルペンスキーの聖地コルティナ・ダンペッツォは、ドロミテ山脈の絶景に囲まれた山岳リゾート。

1956年の第7回冬季オリンピック開催地でもあり、実に70年ぶりのオリンピック開催となります。

その他、主な会場として、プレダッツォではスキー・ジャンプやノルディック複合、リヴィーニョではスノーボードやフリースタイルスキー、ヴェローナでは閉会式が行われます。

ちなみに、会場の大半が既存施設の改修あるいは仮設で、新設はミラノのアイスホッケー会場のみとされています。

都会的な洗練と、大自然の迫力。

この対比こそが、今回の冬季オリンピック最大の魅力と言えるでしょう。

注目競技①:スピードスケート|日本の「お家芸」は健在

冬季オリンピックにおける日本の看板競技といえば、やはりスピードスケート。

長野以降、安定してメダルを獲得してきた分野で、科学的トレーニングとチーム力の高さは世界でもトップクラス。

一瞬の判断で順位が入れ替わる緊張感、最後の直線での逆転劇──。

今回も、最も安心して楽しめる競技のひとつになるでしょう。

注目競技②:フィギュアスケート|技術と表現が交差する氷上のドラマ

冬季オリンピックの華とも言えるのが、フィギュアスケート。

ジャンプの難度だけでなく、音楽との調和、演技全体の完成度が問われる時代になり、「勝負」と「芸術」が同時に味わえる競技へと進化しています。

日本は男女ともに層が厚く、誰が表彰台に立っても不思議ではない状況です。

注目競技③:スノーボード&フリースタイル|若さが大会を動かす

近年、冬季オリンピックの空気を一変させているのが、スノーボードです。

10代・20代の選手が、大舞台でも臆せず大技に挑む姿は、「現代のオリンピック」を象徴する光景と言えるでしょう。

そして日本はこの分野で、世界の中心に立ちつつあります。

注目競技④:スキー・フリースタイル|空中と雪面が生む一瞬の芸術

フリースタイルは、エア(ジャンプ)、コブ斜面、パーク要素などを組み合わせた、スピード・技術・表現力が同時に問われる競技です。

今大会では、特にモーグルとエアリアル、そしてスロープスタイル/ビッグエアが注目されています。

一度見始めると、その完成度と緊張感に引き込まれる競技です。

注目競技⑤:スキー・アルペン|コルティナの主役競技

アルペンは、コルティナ・ダンペッツォを象徴する競技です。

急斜面、氷結したコース、高速での判断力──。

わずかなミスが即転倒や失格につながる、冬季オリンピック屈指の緊張感を誇ります。

スピード感、迫力、そして自然との戦い──。

テレビ越しでも伝わる臨場感は、他の競技とは一線を画します。

コルティナのコースは、「難関」として知られており、完走するだけでも価値があると言われるほど。

コルティナ開催だからこそ、アルペンは見逃せません。

意外と知られていませんが、アルペン競技がガルミッシュ・パルテンキルヘン1936で正式種目となって以来、日本は全大会に代表を送り出しています。

最高成績は、70年前のコルティナ・ダンペッツォ1956で猪谷千春選手が獲得した銀メダルです。

それ以降、長らく表彰台にさえ届かず、苦しい時代が続いています。

トリノ2006では男子スラロームで皆川賢太郎選手が4位、湯浅直樹選手が7位となり、半世紀ぶりの入賞という歴史的快挙を達成しましたが、それももう20年前の話。

アルペン競技贔屓の筆者としては、日本人選手の表彰台を渇望しています……。

ミラノ・コルティナ2026 注目の日本人選手

それでは、注目の日本人選手を見ていきましょう。

スピードスケート

高木美帆 選手

日本スピードスケート界の象徴的存在。

中距離を中心に、レース運びの巧みさと安定感は群を抜いています。

新濱立也 選手

男子短距離のエース候補。

爆発的なスタート力で、一気に流れを変える力を持つ選手です。

フィギュアスケート

鍵山優真 選手

大崩れしない安定感が魅力。

大舞台でも冷静さを失わない点が、高く評価されています。

坂本花織 選手

スピード感ある滑りと安定したジャンプで、常に上位争いに絡む存在。

今大会でもメダル候補の一人です。

千葉百音 選手

若手ながら国際大会で評価を高めている存在。

今後の成長次第では、一気に主役に躍り出る可能性もあります。

スノーボード

平野歩夢 選手

ハーフパイプ界の顔とも言える存在。

技の完成度と存在感は、観る側を一気に引き込みます。

村瀬心椛 選手

ビッグエアで世界と渡り合う若き才能。

22年北京五輪では日本勢初の銅メダルを獲得。

岩渕麗楽 選手

ビッグエアでの出場が有力だが、スロープスタイルでの出場も目指す。

一発の破壊力は、今大会屈指です。

スキー・ノルディック複合

渡部暁斗 選手

長年にわたり世界のトップで戦ってきたノルディック複合の第一人者。

年齢を重ねても衰えない総合力は、最後の五輪になる可能性も含めて注目度が高いです。

スキー・ジャンプ

小林陵侑 選手

ジャンプ界のスター。

飛距離、安定感、勝負強さを兼ね備え、条件が揃えば一気に表彰台の中心に立つ可能性があります。

高梨沙羅 選手

女子ジャンプの象徴的存在。

オリンピックでは悔しさも味わってきましたが、挑戦を続ける姿そのものが、多くの人の心を打ちます。

伊藤有希 選手

安定感と経験値が武器のベテラン。

一発勝負の五輪でこそ、力を発揮するタイプです。

スキー・フリースタイル

堀島行真 選手

現在の日本モーグル界を牽引する存在。

コブを滑り切るスピード、ターンの正確さ、そして空中技の完成度まで、総合力は世界トップクラスです。

ワールドカップや世界選手権での実績も豊富で、ミラノ・コルティナ2026ではメダル候補として最も期待される選手の一人です。

冨高日向子 選手

2022年北京大会に初出場も、悔しさ残る19位。

昨年3月スイス・サンモリッツで行われた世界選手権で準優勝。

雪辱を果たし、今大会に挑みます。

カーリング

TEAM JAPANとしては8大会連続のオリンピック出場。

他の競技と違って、各チームから選ばれた選手たちではないことが特徴。

普段の練習や大会から一緒のメンバーで予選を戦い、勝ち抜いたチームが日本代表です。

それだけ選手同士の“阿吽の呼吸”が重要となる競技なのです。

平昌2018で銅、北京2022で銀。目指すは日本カーリング史上初の金メダルです。

振り返る冬季オリンピックの記憶

長野1998

ジャンプ団体の金メダル、選手たちの涙と歓喜。日本中がひとつになった冬──。

オリンピックが特別な時間であることを、多くの人が実感した大会でした。

トリノ2006

「このままではメダル無しなんじゃ……」という空気が生まれつつあった、大会14日目。

フィギュアスケート女子シングルの荒川静香選手が、プッチーニのオペラ「トゥーランドット」のメロディに乗り、優雅に舞いました。演技終盤には自身の代名詞とも言える「イナバウアー」を披露し、観客席のスタンディングオベーションに迎えられて演技を締めくくりました。

結果は金メダルを獲得。大会唯一のメダルでした。

余談ですが、「トゥーランドット」と言えばトリノ大会の開会式。フィナーレで世界三大テノールのひとりであるルチアーノ・パヴァロッティが登場し、同作品の有名なアリア「誰も寝てはならぬ」を歌いました。

荒川選手の金メダルが確定したのは2月23日夜、日本時間では24日未明でしたので、筆者も眠い目を擦りながらテレビを観ていました。すると「トゥーランドット」が開会式での「誰も寝てはならぬ」の興奮を蘇らせました。

「寝ずにこの瞬間を刮目せよ」

意味こそ違いますが、ひとつの物語に取り込まれたような大会でした。

バンクーバー2010

フィギュアスケートにおける技術と表現の両立が一気に進み、競技全体のレベルが引き上げられた転換点となった大会でした。女子シングルで浅田真央選手が銀メダル、男子シングルで高橋大輔選手が銅メダルを獲得しました。

長野(7位)、ソルトレイクシティ(6位)、トリノ(5位)と一つずつ順位を上げてきた女子フリースタイルスキー・モーグルの上村愛子選手が4位に入賞。

またもやメダルを逃したことについて「何で、こんなに一段一段なんだろう……」と本人は語っていましたが、これだけ長い間世界の上位にいられることは賞賛に値します。

ちなみに、次のソチ2014では自身5度目の出場を果たし、結果は4位入賞。悲願のメダル獲得とはなりませんでしたが、5大会連続入賞という快挙を成し遂げました。

ソチ2014

フィギュアスケート男子で羽生結弦選手が金メダルを獲得しました。

スキー・ノルディック複合で渡部暁斗選手が銀メダル、スキー・ジャンプで葛西紀明選手が41歳で同じく銀メダルを獲得しました。

一方で、スノーボード男子ハーフパイプの平野歩夢選手が15歳で銀メダルを獲得するなど、新しい競技で若手が台頭し始めました。

平昌2018

フィギュアスケート男子で羽生結弦選手が2大会連続で金メダルを獲得。一時代を築きました。

スピードスケートでは小平奈緒選手、高木菜那選手、高木美帆選手が活躍しました。

スノーボード男子ハーフパイプの平野歩夢選手が2大会連続で銀メダルを獲得しました。

若手が台頭し、メダリストと入賞者の合計が43名(団体種目は「1名」と計算)にもなりました。

まとめ|4年に一度の冬を、じっくり味わおう

メダルの数だけでなく、選手たちの挑戦、勝者・敗者それぞれの表情、初めて知る競技の面白さ──。

競技そのものの魅力やこれまで選手が積み重ねてきた時間に身を委ねて、思いを馳せてみましょう。

そんな一瞬一瞬を味わうことで、「ミラノ・コルティナ2026」は、きっと記憶に残る大会になります。

忙しい日常の中で、ほんの数分でもいい。

選手たちが積み重ねてきた時間と努力に、少しだけ目を向けてみてください。

その先に、きっと忘れられない瞬間が待っています。

(飯田)

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